ウォークラリーとは? ウォークラリー勉強会の講義内容を基に、ウォークラリーそのものについて、まとめました。 |
最近は、アウトドア志向で、行政やマスコミ、会社主催のもの、医療分野のものなど、全国各地で、さまざまな形でウォークラリーが行われるようになりました。
ところが、実は、ホンモノのウォークラリー というものがあります。
それからすると、あちこちで行われているウォークラリーには、ウォークラリーと呼べないウォークラリーが多いのです。
ホンモノのウォークラリーについては、考案元の (財)日本レクリエーション協会が、
みんなのスポーツシリーズ(2) ウォークラリーを刊行し、実施方法の基準を示しているのですが、残念ながら詳細までは規定していないため、協会がすすめている方法とやや異なる方法で実施されているケースがあるのです。
日本レクリエーション協会ウォークラリー委員会著
日本レクリエーション協会発行, 1985
名前にとらわれることなく、街を観察しながら歩くこと自体、有意義な活動であるのも確かですが、ここでは、本来あるべきウォークラリーについてこだわって、解説してみます。
本来、ウォークラリーには これがそうだ という定義があります。
ウォークラリーとは...
コース図に従って、課題を解決しながらグループで歩き、時間得点と課題得点の合計点で競う野外ゲームである
この定義を満たすものがホンモノのウォークラリーなのです。
上の定義づけのキーワードになっているものは、コース図・課題解決・グループ・歩く・合計点・野外ゲーム です。
以下、各キーワードについて解説していきましょう。
1. コース図 | ||||||
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2. 課題解決 | ||||||
課題はコース中に設けられたチェックポイント(コマ図には CP で記入)で出題されます。 内容としては、 各CPの現地に行かなければ解決できないものが中心となります。
また、そのバリエーションとして、観察ゾーン を設けることもあります。 |
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3. グループ | ||||||
ウォークラリー中、コース途中でのコマ図の解読、CPでの課題解決等、グループで相談したり、作業をする場面が多くあります。 そのような活動を通じて、グループのメンバー相互のコミュニケーションが、よりスムーズに取れるようになればというのが、ウォークラリーのねらいのひとつでもあります。 したがって、1グループの人数は、4〜6人が適当であると思われます。 |
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4. 歩く | ||||||
歩くという行為は、人間にとって、もっとも基本的な行動のひとつです。 ウォークラリーは、その 歩く ことをゲーム化したものです。 歩くことの楽しさを存分に味わって欲しいものです。 |
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5. 合計点 | ||||||
ウォークラリーは、ポイントの課題得点(観察ゾーンの課題も含む)と、時間得点(設定された標準時間との差が少ないほうが点が高くなる)の合計点を競います。 速さを競うものではありません。 標準時間は十分に回りの景色を楽しんで歩けるペースに設定します。 |
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6. 野外ゲーム | ||||||
ゲームという言葉を、単なる (勝敗が決まる)競技 としてとらえるのではなく、楽しむ〜楽しいできごと としてとらえる。 仲間と心をひとつにして歩くこと、地域の風土・自然にふれること。
ウォークラリーとは、生活を豊かに潤いのあるものにしていくレクリエーションのひとつです。 そういう意味で、野外ゲームなのです。 |